猫のフィラリア症(犬糸状虫)対策は基本的には不要です!~ブリーダーが解説します~

フィラリア症、ワンちゃんを飼われている飼い主さんであればよくご存知だと思いますがネコちゃんしか飼ったことがない方は知らない人も多いと思います。この病気は犬糸状虫という寄生虫が体内に寄生することで様々な症状をきたす病気です。名前に犬糸状虫とあるので犬にしかかからない病気と思いきや、実は猫にも感染するのです。

今回はそんな犬糸状虫に猫が感染した場合について解説します。

フィラリア症(犬糸状虫)とは

フィラリアは蚊を媒介とする寄生虫で、感染した宿主から血を吸った蚊が犬や猫の血を吸う際に、フィラリアを植え付ける形で感染していきます。

新たな宿主の体内に侵入したフィラリアは血流に乗って移動し、肺動脈や心臓などで成長していきます。

成虫になるには半年から1年ほどかかり、成虫になると繁殖し大量のマイクロフィラリアという幼虫を血中に放出します。

ここまで進行すると大きくなったフィラリアが血流を妨げたり、フィラリアの死骸が炎症を引き起こしたりして呼吸困難、息切れ、咳などの症状をきたすようになり、最悪の場合死骸が肺動脈に詰まり肺塞栓症などの重篤な症状を引き起こすことがあります。

猫への感染は非常に稀

名前が犬糸状虫というだけあり、本来は犬に寄生する虫ですが猫にも寄生する場合があります。

しかし本来は犬に寄生するように出来ているため、猫の免疫系に対応しておらず、猫の体内で成虫まで成長することは非常に稀です。

殆どは幼虫であるうちに死滅し、症状も無症状であるケースが多いです。

さらに室内飼いであれば蚊に刺されるケースも減りますのでさらにかかりにくくなります。

具体的な感染率としては犬の10%程度であると言われています。

つまり、100頭の感染がある地域では猫の感染は10頭程度ということになります。

フィラリアの予防

フィラリアの感染は蚊を媒介するので蚊に刺されなければ感染しません。

しかしながら私達も蚊に刺されたくないと思いつつも刺されてしまいますよね。

高層マンションの最上階においても感染事例があるようなので蚊に刺されないという感染対策は現実的に不可能です。

しかし刺されるような状況(外に出す)を避けることはリスクの軽減にとても大切です。

完全な予防には虫下しを使う

ワンちゃんを飼われている方であればすっかりおなじみだとは思いますが蚊が飛ぶ季節になったら虫下しを毎月接種します。

フィラリアが体内で成虫になるまで半年~1年程度かかると言われていますので毎月虫下しを使うことで感染率はほぼ0%になることが知られています。

虫下しの費用

虫下しのお薬は動物病院で処方してもらうことになります。

薬の種類や病院にもよりますがだいたい1000円~3000円が相場です。

猫のフィラリア予防は必要か

ここまでであなたはネコちゃんへのフィラリア予防は必要だと思いますか?

これは実に難しい問題です。

万が一かかってしまえば重篤な症状を伴い、死に至ることも珍しくない病気です。

そう考えればしっかり予防しておくのが正しいようにも思えます。

しかし猫がフィラリアを発症するのは非常に稀です。

現在は犬においてもフィラリアの予防が徹底され、感染するワンちゃんはかなり少なくなってきています。

上で述べた通り、フィラリアは感染したワンちゃんから血を吸った蚊が新たに刺すことで感染するのでそもそもに感染しているワンちゃんがいなければ感染することはありません。

そう考えると今の日本であなたが飼うネコちゃんがフィラリアに感染してしまう可能性は極めて低いと言えます。

少ないとはいえ、当然副作用もありますし費用もかかります。フィラリア以上に危険なことであったり、注意すべきことは他にもたくさんあるわけですし、そこまでフィラリアに対して神経質になる必要はないのではないかと私は思います。

どうしても気になる場合はシーズンが終わる頃に数回受ける

可能性は低いとは言え絶対に感染しないわけではないし感染すれば重篤な症状を引き起こすので気になってしまう方もいると思います。

その場合でもワンちゃんのように毎月接種するのではなく、蚊のシーズンが終わる頃に2ヶ月程度受けるのが望ましいと思います。

猫の場合、仮に感染しても免疫によって駆逐してしまうことが多いので成虫になるのは稀です。そして成虫になるには半年~1年かかりますので最後に蚊に刺された時期から1ヶ月後、2回程度接種するだけでかなりの確率で予防できます。

フィラリア感染は神経質にならないようにしよう

  • 猫のフィラリア感染は非常に稀
  • 万が一感染しても自然治癒が多い
  • 予防薬は1000円~3000円程度
  • 気になる場合はシーズンの終わりに予防しよう

一つしかない大切な命。

リスクがあるとなるとついつい神経質になってしまいますよね。

しかしフィラリア以外にもネコちゃんの健康を脅かすことはたくさんあります。

リスクの大きさをしっかり理解し、適切な健康管理を心がけましょう。

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